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ふぐ毒 テトロドトキシンって、そもそもなんなの?

田原良純博士がすごい

多磨霊園には沢山の著名人が眠っている
岡本太郎、上原謙 長谷川町子 三島由紀夫 向田邦子 山本五十六
明治から昭和に日本の文化、政治、学問、軍の優れた業績をあげた偉人たちが眠る
その多磨霊園に田原先生は眠っている
知らない方も多いかもしれない しかし、この方がふぐの毒を発見した

田原先生はふぐの専門家であるわけではない
明治時代に日本の食品の栄養化学分析をした
ありとあらゆるものを研究して日本の食文化、栄養研究の基礎を作り上げた
そのなかの一つが「ふぐ」だった
また、田原先生は食品を薬品に利用する、応用研究も行い多くの国産医薬品の開発も成功させている

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TTX

テトロドトキシンこれがふぐ毒である
ふぐ試験を受験される方、ふぐを調理される方は忘れてはならない名前である
1909年に田原良純博士によって、学名としてtetrodotoxinと書かれる
その意味は意外と知られていない いかにもフグらしい名前
「4枚の歯」
という意味になる 田原先生はなんとも良い名前を付けた

テトロドトキシンはTTXと略して書かれる
我々が安心して、おいしいふぐを食べられるのは田原先生のふぐの基礎研究のおかげである

テトロドトキシンってどんな毒

神経毒である
神経に作用するので麻痺をする
手や足のマヒだけなら死に至ることはないのだが、呼吸のマヒが起こると死亡する
少量から順を追ってみると

  1. 最初は知覚神経麻痺
  2. 次いで、運動神経麻痺
  3. 痙攣
  4. 迷走神経麻痺
  5. 血管運動麻痺
  6. 呼吸系麻痺

と麻痺の程度が変わってゆく
このマヒの程度の違いは食べてしまったTTXの量が関係する

テトロドトキシン具体的な症状

最初に現れる順番で

  1. 吐き気
  2. 唇のしびれ 
  3. 手足のしびれ 
  4. 声が出なくなり動けなくなる 意識はある
  5. 意識がなくなる 呼吸が止まる

となる

軽症なら1の段階で終わる
しかしテトロドトキシンは早い時間で重症に至る
軽症かもしれないなどと様子をみないで、急いで医者にゆく必要がある

テトロドトキシン発症時間

1時間から3時間で発症する
他の食品を食べていたり、体格や体調によって時間に差がある
最初の段階の吐き気が現れたら注意が必要だ

飲んでいるとアルコールのせいだと決めつけ発見が遅れることがある

吐き気はふぐ毒の最初の症状であると記憶をしておきたい

実際にテトロドトキシンの食中毒発生は多いのか?

意外と多い
一番の理由が「海で釣れる」
これが大きな理由である
自分で釣ったふぐを、自分でさばいて食べる
このような事例は年間200件前後、本当に多い
ふぐの毒の恐ろしさを知らない 残念な数字だ
真子以外の肝臓や血液などにもテトロドトキシンは含まれる
素人判断は危険極まりない

飲食店や事業所での食中毒は年間数件程度となっている
やはり、講習会や試験制度は功をそうしている

しかい、先日「真子の煮凝り」で食中毒!との報道を見た

真子をお客に食べさせたのだ

これは飲食店での事故だ 残念でならない

ふぐ試験は大変だと思っている方も多い

しかし、中毒を防ぐ大切な防波堤である

お金もかかる、時間もかかるが辛抱して勉強をしてもらいたい

テトロドトキシンの特効薬

ない 特効薬は存在しない
治療方法は
吐かせる
人口呼吸器をつける
このような方法になる
薬物治療はできないが 応急の処置を行うことはその後に大きく影響をする
水を大量に飲ませて吐かせる
これを一刻も早く行うのが大切だ

話題のタコ「ヒョウモンタコ」

10センチほどのタコである

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ヒョウモンタコは見た目はかわいい

しかし「怖い」
テトロドトキシンを含んだ口で噛みついてくる
10センチほどの小さなタコであるのに、人間を死亡させる毒をもっている
決して触ってはいけない
ヒョウのような青い柄があるのでこの名前が付いている
困ったことに温暖化で増えている 東京湾などにも北限が広がっている
テトロドトキシンは青酸カリの数百倍と言われる強い毒、実に危険である

そして、巻貝
「ボウシュウボラ」なども見た目は美味しそうな貝であるが、テトロドトキシンを含んでいる
ヒトデを食べてテトロドトキシンが蓄積される
食物連鎖がテトロドトキシンの拡散をしている例である

自然界には常に安全なものと危険なものが存在している

ふぐやヒョウモンタコは罪を犯しているわけではない

ごくごく自然な摂理である

我々が、その危険から身を守るしかない

料理人とテトロドトキシン

知ることが大切である

テトロドトキシンは人間を死亡させる

ふぐを調理してお客様に出すことは命を預かることに等しい

常に勉強して「学び」「知る」ことが大切である

ふぐの食文化を守てゆく自覚をもってほしい

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