とら書のブログ

変わり酢 和食で使う季節の酢を考える 緑酢 みぞれ酢 たで酢 あなたはいくつ知っている?


はじめに

和食では三杯酢や二杯酢を使います それらの応用として数多くの割酢があります 多くは三杯酢を材料ブレンドし新たなテイストを生み出しています それは、日本料理の長年の研究と発展が生み出した「美味しい」を追求した味です

変わり酢は洋食で言う「ドレッシング」的な役割で色々な料理に使われます 使いみちは酢の物がもちろん多いのですが、派生して前菜、先付け、八寸、口代り、焼き物のあしらいと色々な献立で使われます 季節ごとに使わる酢もあります 今回はそんな変わり酢を詳しく見てゆきます

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日本料理の酢

酢の基本を少し見てゆきます

先程も言いましたが「二杯酢」「三杯酢」が基本的な割酢となります これは、酢をベースに味を整えた物です 配合するのは

  • 醤油
  • 出し
  • みりん
  • 砂糖

などです これらの調味料をブレンドして二杯酢や三杯酢は出来上がっています では、二杯酢や三杯酢の違いを見てゆきましょう

三杯酢・・・基本的には三杯酢は甘みを入れた酢となります 基本的な割合は、だし3 薄口醤油1 味醂1 酢1 砂糖 塩 胡瓜の酢の物など和食では最も使われる合わせ酢

二杯酢・・・あっさりとした味に甘味のない酢 基本の割合は酢3 出し2 薄口醤油1 魚等を食べる酢として使われます

 

このようになります 特に三杯酢として有名なのが「土佐酢」です 上記の割合に花かつををブレンドして香りをつけたのが土佐酢です ひとまず最初に覚える便利な酢としては土佐酢をおいて他にみあたりません

ここで、酢の種類ですが米酢がおすすめです 少々、値段が高いのですが出来上がる味がとても美味しくなります できれば米酢を用意してください 一般的に使われているのは穀物酢と呼ばれている酢だと思います ミツカンさんが有名ですね 穀物酢は米・小麦・酒粕・トウモロコシで作られています 決して不味い酢では無いのですが、酢のまろやかさはありません はっきりとしてツーンとした味が特徴です これに比べ米酢は丸い味をしています どんな合わせ酢をつくっても無難に仕上げてくれます 日本料理では特にオススメです 是非、米酢で作ってみてくだい

 

割酢とは

変わり酢などとも呼ばれます 上の二杯酢や三杯酢をさらに変化させた酢となります 使いみちとして

  • 季節に合わせて使う
  • 使う素材に合う割酢を使う

季節感を和食では大切にします 春の酢 夏の酢 秋の酢 冬の酢 と意識をして使う必要があります 季節を問わないで使える割酢もありますが、多くは季節限定の割酢です 料理人の判断が大切です お客様が違和感をおぼえないように注意してください

素材に合うかどうか・・・この点も重要です 例えば梅を使った酢ならば独活や胡瓜があいます このように相性を考えて使っってゆきます 蓼酢をご存知でしょうか?和食では有名な酢です この蓼酢などは鮎の酢として有名です 鮎の臭みを消してくれうスグレモノです しかし、他の野菜などには味が馴染みません 適材適所が大切です

割酢を見て行きましょう

白酢・・・作り方はいくつかあります 基本は土佐酢に卵白を入れて作ります 冬場の雪の季節に多く使われます

緑酢・・・名前の通りに緑色の酢です 卸した胡瓜と土佐酢で作られます 8月および初夏に使われます

蓼酢・・・蓼野葉と二杯酢が多いようです すりつぶしたお米も入れられます 6月の鮎に使います

吹雪酢・・・おからを土佐酢に混ぜて作ります 多くは葛でとろみをつけます 12月前後冬場です

吉野酢・・・有名な酢です 葛の粉でとろみつけた酢です

梅肉酢・・・梅の実をすりつぶし土佐酢に混ぜます 6月前後に使われます

紀州酢・・・柑橘の実を潰して入れます 12月前後に使われます

リンゴ酢・・・卸しりんごと土佐酢で作ります りんごの季節限定です

黄身酢・・・卵 酢 出し で湯煎にて作ります 季節はありません

いちご酢・・・冬場、いちごの実を潰して裏ごしして使います 貝類によく使われます

南蛮酢・・・これもよく使われます ねぎを入れた酢です 焼きネギにする場合もあります

生姜酢・・・新生姜の時期が多いようです 絞り汁の生姜を土佐酢におとします

レモン酢・・・近頃、あまり見かけませんが、基本的な割酢です 蟹や烏賊に多く使われます

一覧で割酢をみてみました 色々な酢がありますが、他にもたくさんの酢があります ポン酢などもその一つかもしれません ポン酢はご存知のように和食ではなくてはならない大切な割酢です

基本的には三杯酢や土佐酢をベースにする酢が多い傾向です 甘みがあるほうか人気があります 俗に言う甘酢です 淡白な素材には甘酢が美味しいのはうなづける事実です

 

日本料理は味よりも香りを大切にする料理です そういった意味でも割酢にも香りを楽しむものが多いようです 梅酢などはその代表的な割酢といえます 口に入れた瞬間に梅の香りが口に広がるまさしく至福の時です 同じ梅でも、南高梅、蜂蜜梅干し、小梅、カリカリ梅など使い分けをしたり、紫蘇の葉をブレンドするのも良いでしょう

このように、酢に入れられた香りの食材が、酢の酸味と混ざりあい料理に旨味と季節を感じさせてくれます 割酢の役割はとても大きいと言えます 和食の縁の下の力持ちかもしれません

 

 

 

 

 まとめ

ここまで、割酢を見てきました 基本の酢を応用させて季節や香りを楽しむ スグレモノの割酢です 前菜などでは特に季節感が大切です 割酢を使うことで簡単に季節らしさが醸し出されます 皆さん使ってみてください

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