とら書のブログ
7.122017
氷の器の作り方 和食料理店での夏の演出 梅おろし素麺を盛り付けします
![](http://torafugusyoten.com/wp-content/uploads/2017/07/DSC05360.jpg)
夏の涼しい演出 氷の器の作り方
夏場、いつもの器を氷の器にしてみませんか?
熱い季節、お客様はとても喜びます 今回は氷の器の作り方を解説してゆきます
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和食と夏
和食では夏場によく使われる演出や小物があります
- 青い紅葉
- 山ブドウのツル
- 桑の葉
- 花丸胡瓜
- ほうずき
などと前菜や焼き物などで季節感や涼しさの演出としてこれらの小物は活躍をしています 季節感のある「夏の植物」を添えることが基本です そして夏の演出として忘れてはいけないのが「氷」を使った演出です 氷の使い方を大まかに分けてみると
- 氷を荒く砕いて使う
- 氷を浮かべて使う
- かき氷のように削って使う
- そして今回の主題、氷の器を作る
などと多岐に渡ります 砕いて使う場合は袋や布で製氷機の氷を包み金槌などで強く叩いて荒い氷にします 上に刺身などを盛り付けをしますが、その場合、氷の上に熊笹や網をおいてその上に食材を盛り付けをします この網は銀色や金色の網で「ぎんす」と和食では呼ばれています また、盛り付けした料理のまわりに砕いた氷を散りばめる方法もあります 具体的な使い方としては冷やし茶碗蒸しなどに氷を散らしたりします 浮かべて使うのはスープや水の中に氷を浮かべます 枝豆の冷製スープなど・・・これもよく使われる演出です かき氷のように削って使う場合はすぐに解けてしまいます その為にかき氷にした後、型にいれて再度、冷凍庫で固める使い方をします カマクラのような形が主流で、カマクラの中に品物を盛付けをしてゆきます
そして、最後の氷の器はこの後、詳しく説明をします
氷の器は専用の道具で作ります
和食店では氷の器は道具で作ります 写真のような道具を使います
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二つのパーツから出来ています
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厚みのあるアルミ製です
下の写真は私の使っている道具です 2種類です 菊の形と梅の形です
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菊の形
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梅の形
特徴としてアルミで出来ていて熱伝導がよく早く氷が作れます プラスチックの家庭用の氷の器をつくる道具も販売されています たぶん、こちらの方が価格は安いと思います
この道具を購入する場合は道具街や市場で買うことになります インターネットでも購入は可能ですが、検索の際に「氷の器」ですとなかなか見つからないかもしれません 見つからない場合は「氷鉢」で探してみてください 価格は高めの価格です 1万円前後が相場となります 形は花型のほかに船などもあります
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専門の道具以外の作り方
専門の道具は1万円もします そのために自家製の道具や工夫、アイデアでなんとかならないかと思われるかもしれません 風船などで作る方法も検索をすれば見つかります おもな使い道が家庭である場合は高いお金をだす必要はないかと思います 風船で実際に作ったことがありますが、固まる時間などの見極めが難しかたので苦労をしましたが家族で使う場合ならば問題のない出来具合でした
また、大きさの違うボールを二つ用意をして、それらを重ねて作ったこともあります 大きいほうに水の入れて、小さいほうにも水を入れて大きいボールに重ねます 輪ゴムや板などを利用して中央を維持しながら冷凍庫で凍らせます
この様なアイデア勝負は作る過程が楽しい、出来上がりが味がある(ゆがみ 欠けなど)とメリットがありますが、飲食店、和食店、料理店ではやはりおススメをしません 出来上がりの綺麗さの軍配は「専門の道具」に上がります お金を頂くプロとしてはケチらずに専門の道具を購入しましょう
意外と安い?
先ほど専門の道具は1万円と言いました
20人の宴会で氷の器を使う場合は20万となってしまいます・・・
しかし実際は違います たとえ20個必要でも道具の購入は1個で構いません 1個で十分に間に合います
実際に作るとわかりますが冷凍庫に水からいれて半日ほどで型から外すことが出来ます 半日で大方固まっています 多少、水の部分が残っていますが外して冷凍庫でさらに置けばしっかりと固まってしまいます 要は最後まで専門の道具で作る必要はないと言うことです あらかじめ、必要とする個数を数日かけて貯金をすれば1つの型で十分です
では、実際に氷の器を作ってゆきます
ここからは「専門の道具」を「型」と呼んでゆきます
型はあらかじめ洗っておきます
大きいほうに水を入れます
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水は多めでも構いません 必要のない水は外にあふれ出します
小さいほうを上に重ねて止めます 横にネジが止められます このネジを止めることで氷が膨張して膨らむことを避けることが出来ます
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形を合わせます
静かに移動させて冷凍庫に入れます出来る限り平行に置いてください
寝かせて完成です ある程度固まれば道具から外して次の器を作ってゆきます
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冷凍庫にいれました 半日程度で型から外せます
この氷の器は少しだけ注意が必要です
水が垂れるの皿に置きますが、滑るため危険です 皿と氷の器の間に小さな布(さらし)やキッチンタオルなどをひくことを忘れないようにしてください 実際の盛り付けでも詳しく説明をします
実践 氷の器を使ってみよう
型から氷の器を外します 冷凍庫からだして水をあてます 初めは写真の上側から・・・
続いて反対側も水をあてます
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水は短時間で外れます
器が型から外れました
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滑りやすいので注意が必要です 滑らすと直ぐに割れます
氷の器は平たい皿の上に置きます 滑らない様に熊笹などを置いてさらに、キッチンペーパーなどを畳んで置きます 今回は朴葉を敷いています
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![](http://torafugusyoten.com/wp-content/uploads/2017/07/DSC05401-300x199.jpg)
皿に朴葉をひきました 朴葉は夏の葉として使えます 大きくて、鮮やかな緑で見た目が涼しくなります
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リードを畳んでおきます
氷の器をリードの上に置きます
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中央に氷の器を置きました
盛り付けをします
水を少量入れて素麺を盛り付けをします 大葉、梅おろし、鴨肉、順才、絹さや、南天の葉をのせます
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完成した 氷の器に盛った梅おろし素麺です
涼しげな梅おろし素麺が完成しました
まとめ
普段の料理が大きく変わります 高級感、涼しさ、格段の差がでます 氷の器をつくる手間はかかりますが、それ以上のメリットがあります 刺し身、河豚刺し、酢の物など応用は無限です 暑い夏、涼しさをお客様に・・・
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