とら書のブログ
2.252018
ホッキ貝の料理をまとめて見ました さばき方も解説 焼き霜作りからグラタンまでホッキならお任せ
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ホッキ貝
貝の種類は豊富です みなさんご存知なのは帆立や赤貝、アサリ、はまぐりなどでしょうか・・・そんな、有名どころには少し負けますが、味では負けない貝、それがホッキ貝です 今回はホッキ貝を詳しく解説してゆきます ホッキ貝のすべてが理解できるように写真を豊富にわかりやすく解説をしています 今回紹介する記事の内容です
- ホッキ貝のさばき方、下処理の基本
- ホッキ貝の刺身・・・基本の焼き霜造り
- ホッキ貝のバター炒め
- ホッキ貝と菜の花のグラタン
- ホッキ貝のにぎり寿司
以上を解説してゆきます
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ホッキ貝の基本情報
9.5センチほどの二枚貝です 卵のようにふっくらとして表面は暗褐色、内側は白くずっしりとした貝です
殻が硬い とてもとても硬い貝です 固くて重い重厚感がある戦車のような貝です
三陸や北海道でとれます 産卵期は夏 旬として美味しい季節は春です
和食で献立を書く際は漢字で書かれます 北寄貝となります
知られていないことですが、ホッキ貝はなにしろ長生きです 20年は軽く生きていると言われています
味の特徴は甘みと香りです 一度食べると忘れられない美味しい貝です 他の貝よりも甘みでは大きく勝っています
別名はウバガイなどと呼ばれています
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硬い殻に力強い縞模様
和食とホッキ貝
春先の素材とし使われます
3月や4月ちょうど桜の季節に出回る量が増えます 市場で殻付きを求めることができます
冷凍の輸入品もありますが、一流店では生の殻付きが使われています
和食では刺し身に多く使われますが、寿司種としても好まれています 寿司屋と言っても立ち(カウンターでの高級店)で出される食材の位置づけです 通好みの一握りです
その他、焼き物、酢の物、吸い物など帆立貝同様に使用シーンは多岐にわたります
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にぎり鮨
焼き霜すれば甘さ倍増
完全な生の刺し身はホッキ貝ではあまり見かけません
多くは焼き霜や霜降りを行います
焼き霜はこのあと解説をしますが、焼いて処理をすること、霜降りは茹でて処理をすることをいいます
店舗、職人によってやり方には違いがありますが、多くの場合は火をいれることが主流となっています
理由はホッキ貝の味の変化です 熱を通すことで甘みが増す効果があります
特に焼き霜の場合は香ばしい風味もプラスされるので更に美味しく、ホッキ貝の味が増す効果があります
実際に比べてみましたが明確な違いがでます 是非、焼き霜などで火を入れてホッキ貝を調理してください
下記のホッキ貝は実際に販売されているものですが、生食と書いてあって実際には茹でてあります
また、茹でたホッキ貝で作られた下記のようなサラダ系も多く販売されています
ホッキ貝のさばき方、下処理の基本
ここからは実践調理です 最初にさばき方を解説します 殻に入っている状態では何も始まりません 内臓などを掃除して臭みや汚れを取り除きます
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新鮮なホッキ貝はしっかりと口が閉じています
最初に貝むきを入れる場所を説明をします
しっかりと口を閉じていると、貝むきを入れる場所がありません 一番、入れやすい場所が水管が出ている場所です ここには隙間があり貝むきを差し込みやすくなっています
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出ているのがホッキ貝の水管です
ちなみに大きさですが、今回のホッキ貝はかなり大きめです 下の写真は割り箸と一緒の写真ですが、大人のゲンコツよりも一回り大きい大きさです このくらいの大きさですと殻は大変に固くなります
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10センチを少し超えています
下の写真のように口が開いている物は鮮度がよくありませんが、どこからでも貝むきを差し込むことができます
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隙間が開いています
水管が出ていた場所です 少しですが隙間があります そこに貝むきをさします
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右の端が水管の出ていた場所です
最初に貝柱の位置を覚えてください 右と左の二箇所が貝柱です
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右の端 貝むきの先端が貝柱
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左にも貝柱あります 貝柱があった場所に少し身が残っています
上の貝柱の位置を意識して貝むきを刺します 前後に動かして貝柱を切ります
今回の貝むきは下記のような牡蠣用を使用しています お値段も高くはありません 一本あると便利ですが、怪我には注意してください
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この状態でほっき貝の貝柱を切り取ります
貝柱を完全に切り離すために何度か貝むきの先端でこすっています
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貝柱を切れば口が開きはじめます
ほっき貝の前の部分にも貝むきを入れてゆきます
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全体を滑らすように
先ほどと反対側にある貝柱を切り離します
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貝柱を切っています
これでほっき貝の殻から身が外れました
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薄いピンクのきれいな身です
次に身をさばいてゆきます 写真のように身を持ちます この角度です
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ほっき貝を立てるように置きます
ヒモの掃除です 包丁で引っ張るようにしてヒモを取り除きます
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右がヒモです
ヒモが外れました
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右側がほっき貝のヒモです
身を掃除します 写真の向きに置きます
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縦におく感じです
包丁を入れてゆきます 刃先の部分を使いほっき貝のカーブに沿っていれてゆきます
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この部分に切れ込みをいれます
黒い部分が見えています この部分は不要な内臓となります
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下半分が内臓です
包丁で剥ぐように切り落とします
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寝かせた包丁で内臓を取り除きます
包丁の上の部分が内臓です
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できる限りきれいに落とします
これで身の掃除は完成です
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左が出来上がった身です 右は内臓で処分です
貝ヒモも食べられます 最初にヒモの回りの黒い部分を手で取り除きます
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この部分は捨てます
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簡単に取り除けます
ほっき貝の最後の仕上げては水洗いです 塩でもんで汚れを落として水洗いしてください もみ洗いは15秒程度です 伯方の塩 1kg
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ボールにほっき貝と塩を入れます
ポイント
この後は水気をしっかりと取り除きます ほっき貝に限らずに貝類は水気で痛みます 乾いたタオルやキチンペーパーで押すように水気を拭き取ってください
今回は下記のリードを使用しました
【クッキングペーパー】業務用リードペーパー 袋入 中サイズ /2本入り/業務用/キッチンペーパー/キッチンタオル/キッチン用品/厨房内消耗品/店舗用品/l4
ホッキ貝の刺身・・・基本の焼き霜造り
下処理が終わったほっき貝を刺し身にしてゆきます 最初に解説をしましたが、生食よりも火を入れてほうが味が美味しく甘みが増します
鮮度の良いものは「焼霜作り」
鮮度がいまいちなものは「完全ボイル 湯霜」
がオススメです
今回は焼霜を解説してゆきます 最初に串を刺します これは形が丸く反らないために刺す串です 家庭ではフライパンなどで軽く焼いても構いません
ここでポイントです
塩を振る事
塩を振ることで甘みが増します 適度な薄塩で構いません
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この状態で塩を振ります
少し高いですが下記は楽天で売られている金串です
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SA 18-0 平魚串(20本組) 390mm (焼き魚)(金串)(アジの塩焼き)(業務用) (食器 カトラリー グラス 蔵元屋)
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裏も同様に塩を振ります 炙ります コンロの上で色が変わるまで裏と表を炙ってください 片面で20から30秒です
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裏に返した状態です
色が赤く変色したら氷水に落とします
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ほっき貝の表面がこの色になっていれば氷水に落とします
粗熱を完全に冷ましてから切りつけをします ほっき貝の焼き霜造りの盛り付け例です
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菊の花や穂紫蘇、わさびを添えて完成です
ホッキ貝のバター炒め
ほっき貝はバターとの相性が最高です たっぷりのバターがオススメです
最初にアスパラガスを切ってゆきます 笹うちにします 単純に棒状でも良いでしょう
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アスパラガスを切ってゆきます
同様にえのき茸です 根本はほぐしてください
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えのき茸を切りつけました
今回はしめじも入れます さばい根本は落としています
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しめじは適当に
バターと塩で炒めます 仕上げは少量の薄口醤油です
薄口醤油は安心ブランド東です ヒガシマル醤油 うすくちしょうゆ 1.8L
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フライパンで炒めています
ホッキ貝のバター炒めの完成です バターの香りが最高の一品です
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ほっき貝の貝に盛り付けをしました
貝の掃除について
貝を使う場合は貝を茹でてからタワシでこすります 細菌などもついているので熱湯で茹でることが大切です 匂いなどもなくなります
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貝をタワシでゴシゴシ
ホッキ貝と菜の花のグラタン
2月から4月にかけて出回る菜の花とホッキ貝でグラタンに仕上げました
苦味のある菜の花とほっき貝、マッシュルームをホワイトソースで美味しくまとめています 具材はお任せします 海老などをプラスしたりするのも良いでしょう
最初に菜の花を切りつけをします 2から3センチに切りつけをします
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菜の花を写真のように切りつけをします
マッシュルームはスライスに切りつけをします 今回はホワイトマッシュルームです
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こんな風に切りつけをします
バターで軽く炒めます 塩胡椒を忘れずに
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菜の花とマッシュルームを炒めています
マカロニとホッキ貝を加えます ホッキ貝は細めに刻んでいます マカロニは標準茹です
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ホッキは刻んでいます
グラタンソースと和えます 貝の中に入れて焼いてゆきます 焦げ目が付けば出来上がり
下記は業務用ですが人気のソースです
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混ぜた状態です
器の用意です 器の上に塩を置いて座りをよくします
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塩をひきます
ホッキ貝と菜の花のグラタンの完成です 桃の花を添えています
ホッキ貝のにぎり寿司
先程と同様に焼き霜とします
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塩をして炙ります
冷水でホッキ貝を冷まし水気を拭きとります わさびをつけて握ります
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わさびはお好みで
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にぎり寿司の完成です
北の味覚ホッキ貝を詳しく見てきました 甘みがありとても美味しい貝です 調理方法もそんなに難しくはないと思います 特に大切なポイントとして
塩で洗う事
火を入れること
これをきちんと守れば、味に大きな差がでます とびきり美味しくなります 美味しいものを更に美味しく、調理人の技で成し遂げてください
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